百千鳥(読み)ももちどり

精選版 日本国語大辞典 「百千鳥」の意味・読み・例文・類語

ももち‐どり【百千鳥】

〘名〙
① 数多く小鳥。また、いろいろな鳥。百鳥(ももとり)。《季・春》
万葉(8C後)一六・三八七二「吾が門の榎の実もり喫む百千鳥(ももちどり)千鳥は来れど君そ来まさぬ」
古今(905‐914)春上・二八「ももちどりさへづる春は物ごとにあらたまれども我ぞふりゆく〈よみ人しらず〉」
和泉式部集(11C中)下「友をなみ川瀬にのみぞ立ちゐけるももちとりとは誰かいひけん」
③ 「うぐいす(鶯)」の異名。古今伝授三鳥のうちの一つといわれる。
拾遺愚草(1216‐33頃)下「ももちとりこ伝ふ竹のよの程もともにふみ見しふしぞうれしき」
④ =もず(百舌)〔書言字考節用集(1717)〕
植物きけまん(黄華鬘)」の異名。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕

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デジタル大辞泉 「百千鳥」の意味・読み・例文・類語

ももち‐どり【百千鳥】

多くの鳥。いろいろの鳥。ももどり。 春》「―もっともからすの声甘ゆ/草田男
チドリ別名
ウグイスの別名。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「百千鳥」の解説

百千鳥 (モモチドリ)

植物。クマツズラ科の多年草カリガネソウ別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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