白馬(村)(読み)はくば

日本大百科全書(ニッポニカ) 「白馬(村)」の意味・わかりやすい解説

白馬(村)
はくば

長野県北西部、北安曇郡(きたあずみぐん)の村。北アルプス後立山(うしろたてやま)連峰の主峰白馬岳(しろうまだけ)東麓(ろく)に広がる。1956年(昭和31)神城(かみしろ)、北城(ほくじょう)の2村が合併して成立。JR大糸線、国道148号(糸魚川(いといがわ)街道)が南北にほぼ並行して走り、国道406号を分岐する。姫川上流に位置し、谷底平地は水田化されている。県下有数の豪雪地で、1960年ごろからスキーブームにのって観光開発が進んだ。八方(はっぽう)尾根などは豪壮なアルペンスキーを楽しめ、県下のスキーの中心地の一つ。1998年(平成10)の長野冬季オリンピックでは、スキーの競技会場となっている。農家は民宿を兼ね、近代的建物に改造し、ホテル、ロッジなども進出し、シーズン中の入り込みによる人口増加も県下有数。中心集落細野(ほその)は県下の民宿の発祥地であり、また白馬岳登山基地であった。山麓の高原は別荘地にも開発されている。北東の山腹に位置する青鬼(あおに)の山村集落は、2000年(平成12)重要伝統的建造物群保存地区に選定された。面積189.36平方キロメートル(一部境界未定)、人口8575(2020)。

[小林寛義]

『白馬村公民館編『白馬のしるべ』(1970・白馬村)』『石沢清著『北アルプス白馬ものがたり』(1972・信濃路)』


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