白石加代子(読み)しらいし かよこ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「白石加代子」の解説

白石加代子 しらいし-かよこ

1941- 昭和後期-平成時代の女優
昭和16年12月9日生まれ。昭和42年鈴木忠志早稲田小劇場(現SCOT)に入団。「劇的なるものをめぐって」などの狂女役で注目され,その後「トロイアの女」に出演,国際的な評価をえる。平成元年フリー。4年「白石加代子・百物語」シリーズを開始。映画,オペラなど幅ひろく活動。24年松尾芸能賞優秀賞,同年旭日小綬章。26年菊池寛賞。東京出身。麹町学園女子高卒。本名は深尾加代子。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の白石加代子の言及

【前衛劇】より

… 次に,66年に早大出身の演出家鈴木忠志(1939‐ ),同じく早大を中退した劇作家の別役実(べつやくみのる)(1937‐ )らによって結成された〈早稲田小劇場〉は,早稲田の喫茶店2階に稽古場兼用のアトリエを持ち,別役実,佐藤信,唐十郎らの作品を次々と上演した。70年には,69年の《劇的なるものをめぐってI》に続いて,〈白石加代子ショウ〉と副題の付された《劇的なるものをめぐってII》を構成・上演,これは4世鶴屋南北の《桜姫東文章(さくらひめあずまぶんしよう)》,S.ベケットの《ゴドーを待ちながら》,泉鏡花の《湯島の境内》などの複合からなる夢と現実のはざまの世界を,同劇団の中心女優白石加代子演ずる狂気の女がさまよい生きるという内容のもので,従来の演劇における〈戯曲〉〈近代的俳優術〉などといった固定化した枠組みを解体させ,ゼロの地点から出発しようとする画期的な試みであった。その後は《トロイアの女》(1974),《バッコスの信女》(1978)などのギリシア古典劇の世界に拠った良質な舞台を作り出す一方,海外でも多くの公演を行っている。…

※「白石加代子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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