白根山(白根三山)(読み)しらねさん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「白根山(白根三山)」の意味・わかりやすい解説

白根山(白根三山)
しらねさん

山梨、長野、静岡3県にまたがり、赤石山脈(あかいしさんみゃく)北部にある北岳(3193メートル)、間ノ岳(あいたけ)(3190メートル)、農鳥岳(のうとりだけ)(3051メートル)の総称で、一般には白根三山とよばれる。岩質は古期岩類に属する変成岩ないし堆積(たいせき)岩であり、氷食地形も残り、高山植物や動物の種類も多く、広河原(ひろがわら)などを中心に赤石山脈のなかでは多くの登山者に親しまれている。甲府または奈良田(ならだ)(早川町)からバスで広河原に入り、北岳、間ノ岳、農鳥岳の順で3山を縦走するのが一般的なコースである。

 歌枕(うたまくら)にいう甲斐嶺(かいがね)は白根山を意味するものと考えるより赤石山脈の山々と考えるほうがよいとされている。

吉村 稔]

『朝日新聞社編・刊『週刊日本百名山no.5 朝日ビジュアルシリーズ鳳凰山・北岳』』『朝日新聞社編・刊『週刊日本百名山no.6 間ノ岳・塩見岳』(ともに2001)』『白籏史朗著『北岳・甲斐駒』(2001・ゼンリン)』『朝日新聞社編・刊『週刊続日本百名山no.5 朝日ビジュアルシリーズ鋸岳・農鳥岳・櫛形山』(2002)』


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