白兵戦(読み)ハクヘイセン

デジタル大辞泉 「白兵戦」の意味・読み・例文・類語

はくへい‐せん【白兵戦】

刀・剣・槍などの白兵を手にして行う戦い至近距離での戦闘
[類語]交戦対戦決戦応戦抗戦大戦一戦夜戦前哨戦実戦

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精選版 日本国語大辞典 「白兵戦」の意味・読み・例文・類語

はくへい‐せん【白兵戦】

〘名〙 敵と接近し、刀や剣槍などの武器を交えて戦うこと。
風俗画報‐二九三号(1904)摩天嶺第一回敵の来襲前記の外此白兵戦に於ける健闘者の実況を聞くに、伍長山田信吉氏は接戦三名を殪し」

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改訂新版 世界大百科事典 「白兵戦」の意味・わかりやすい解説

白兵戦 (はくへいせん)

白兵とは,斬る,突くという機能をする兵器で,刀,剣,槍など白刃を有するものを総称し,これらをもって行う近接格闘戦を白兵戦といった。白兵に対応するものは火兵であり,火薬ガスの圧力を利用して弾丸を発射する兵器を火器といい,これを使用する戦闘を火戦といった。旧日本軍においては,戦闘経過の大部分を占めるのは火戦であるが,結局は突撃を実施して白兵戦を交え,敵を撃滅して戦闘に最終の決を与えるものであると強調された。しかし兵器の進歩にともない,白兵戦にも手榴弾拳銃,爆薬などが併用されるようになった。外国の軍隊では,一般に白兵戦よりも火戦を重視している。突撃にあたっても,自動小銃による射撃および手榴弾を多用し,最後には白兵戦を実施するが,この際には白兵による格闘技が用いられている。近代兵器による装備の少ない軍隊の戦闘,ゲリラ戦,複雑な地形における戦闘などでは白兵戦の起こる算が多い。
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