登龍門(読み)とうりゅうもん

精選版 日本国語大辞典 「登龍門」の意味・読み・例文・類語

とう‐りゅうもん【登龍門】

〘名〙 (「龍門」は中国の黄河中流の急流。そこをこえることのできた鯉は龍に化するとの言い伝えから) 立身出世につながるむずかしい関門。また、運命をきめるような大切な試験のたとえ。とうりょうもん。
空華集(1359‐68頃)一一「李元礼以気節自高有其容接名為登龍門
面影(1969)〈芝木好子〉一「光彩会で新人の登竜門を開いたことは」 〔後漢書‐李膺伝〕
[補注]龍門をこえた鯉が龍になるとの伝説は、「後漢書‐李膺伝」の注や「太平広記」に引く「三秦記」に見える。これは、名誉な境遇になる、声誉ある身分になる等の意で用いられるが、「登龍の関門」とする誤解から、立身出世を得る重大な関門を考えるようになった。

とう‐りょうもん【登龍門】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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