登別温泉(読み)のぼりべつおんせん

精選版 日本国語大辞典 「登別温泉」の意味・読み・例文・類語

のぼりべつ‐おんせん ‥ヲンセン【登別温泉】

北海道登別市にある温泉。江戸末期の開発に始まり、明治になって療養泉として発展した。泉質は単純泉・明礬(みょうばん)泉・硫化水素泉など。

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デジタル大辞泉 「登別温泉」の意味・読み・例文・類語

のぼりべつ‐おんせん〔‐ヲンセン〕【登別温泉】

北海道登別市にある温泉。泉質は炭酸水素塩泉含鉄泉硫黄泉など。爆裂火口の地獄谷がある。

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日本歴史地名大系 「登別温泉」の解説

登別温泉
のぼりべつおんせん

[現在地名]登別市登別温泉町

登別市の東方、JR室蘭本線登別駅の北七キロ、標高二〇〇メートルの地点にある北海道を代表する温泉。原生林に囲まれた温泉街を形成し、約三キロ北西にカルルス温泉がある。泉質は明礬泉・硫黄泉・芒硝泉・石膏泉・正苦味泉・食塩泉・単純炭酸泉・重炭酸土類泉・重曹泉・鉄泉・放射能泉の一一種に及び、泉温は摂氏四五度から九〇度。「東行漫筆」文化六年(一八〇九)四月七日条に「ノホリヘツ、温泉あり。ホロヘツより三里余山入。山入に 是ハ漸人の三、四人も入る程の小屋有。一躰ハ川也。至而熱湯之よし。川の中ニ浴す。眼病、湿疹ニよしと云。湯の名もなし」とある。「蝦夷日誌」(一編)では「ヌフルベツ」の温泉の様子が「虎杖を編て壁に換、笹を覆て屋根を葺、木の皮を床として仮屋を作り、是ニ則湯治人皆滞留す。纔に隔てシヤサン祭檀を結て猛獣の枯骨を刺し、此処より小流川を渡りて湯治所ニ至る。(中略)其効能 金瘡・打身・疥癬・諸瘡を第一とす (中略)温泉元の煮る音は百千の雷を轟すごとくにして、此処ニ湯治する人、此音にて却而頭痛を生じて帰る人多し」と記されている。玉虫「入北記」安政四年(一八五七)九月一九日条には「追分ノ杭アリ、右ハヌブリ温泉、左ハホロベツ道。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「登別温泉」の意味・わかりやすい解説

登別温泉
のぼりべつおんせん

北海道南西部の登別市にある温泉。カルデラ湖の倶多楽(くったら)湖の外輪山である日和山(ひよりやま)南麓(ろく)に位置する。支笏洞爺(しこつとうや)国立公園域。爆裂火口の地獄谷から湧出(ゆうしゅつ)する硫黄(いおう)泉のほか、含鉄泉、酸性泉塩化物泉硫酸塩泉など各種の温泉が温泉街のあちこちにある。約1500平方メートルの浴場面積をもつ第一滝本館をはじめ、多くのホテル・旅館が軒を連ねる。付近には大小無数の爆裂孔が噴湯する地獄谷、熊牧場(くまぼくじょう)などがある。JR室蘭本線登別駅からバス便がある。

[奈良部理]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「登別温泉」の意味・わかりやすい解説

登別温泉
のぼりべつおんせん

北海道南西部,登別市の日和山南西麓の標高約 200mに位置する北海道第1の温泉。地獄谷の地熱地帯に湧出する温泉を引き湯するほか,温泉場の各所に湧く温泉を利用。泉質は食塩泉,硫黄泉,単純泉,鉄泉など多種類である。泉温は 98℃。湯量は豊富で各旅館に内湯として引かれる。胃腸病に特効があるといわれ,湯治客が多く集る。温泉場の歴史は 1857年,滝本金蔵が湯治旅館を建てたことに始る。温泉集落内に北海道大学附属病院の分院や国立の温泉病院があり,国際観光会館もある。近くに地獄谷,大湯沼,クマ牧場,ゴルフ場があり,日和山西斜面の原生林は天然記念物に指定されている。支笏洞爺国立公園に属し,北海道観光の有力な宿泊基地となっている。太平洋沿岸を道央自動車道が通り,温泉口に登別東インターチェンジがある。

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事典・日本の観光資源 「登別温泉」の解説

登別温泉

(北海道登別市)
日本百景」指定の観光名所。

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