痴情（読み）ちじょう

精選版 日本国語大辞典

ち‐じょう ‥ジャウ【痴情】

〘名〙

① おろかな心。理性を失った気持。特に、男女間の色情にまよう心。色情。

※読本・椿説弓張月（1807‐11）残「恩愛を棄、癡情(チジョウ)に引れず、又この千歳を撃とめたる、手練の太刀すぢ、勇あり義あり」

※暗夜行路（1921‐37）〈志賀直哉〉四「竹さんの女房が痴情(チジャウ)の争で、情夫と一緒に重傷を負ひ」

② 色香を含んだ風情。

※俳諧・夜半楽（1777）春風馬堤曲「容姿嬋娟。癡情可憐」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

ち‐じょう〔‐ジヤウ〕【痴情】

理性を失ったおろかな心。特に、色情に迷う心。「痴情におぼれる」
[類語]欲情・色情・劣情・愛欲・性欲・情欲・色欲・肉欲・淫欲・情炎

出典　小学館

普及版 字通

【痴情】ちじよう

愛。

字通「痴」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」