普及版 字通 「畳(漢字)」の読み・字形・画数・意味
畳
常用漢字 12画
(旧字)疊
人名用漢字 22画
[字訓] たたむ・たたみ
[説文解字]
[字形] 会意
旧字は疊。正字はに作り、晶(しよう)+宜(ぎ)。晶は玉光。宜は祭肉を俎上に載せて供薦する意。玉をその上に加えるので、畳累の意となる。〔説文〕七上に「楊雄に以爲(おも)へらく、古、理官は罪を決(さだ)むること三日、其の宜しきを得て、乃ち之れを行ふ。晶(三日)に從ひ、宜に從ふ。新(王)以爲へらく、の三日に從ふは、太(はなは)だんなりと。改めて三田と爲せり」とするが、俗説である。金文にに従う字があり、後漢の〔孔碑(こうわひ)〕にもの字があって、王改字説は甚だ疑うべきである。震畳の意は慴・(しよう)の通仮の義。わが国では敷物の名に用いる。
[訓義]
1. たたむ、かさなる、つみかさなる、くりかえす。
2. たたみ。
3. あつい、ひだ。
4. 慴・と通じ、おそれる、ふるう。
[古辞書の訓]
〔和名抄〕疊 太々美(たたみ)/疊子 楊氏語抄に云ふ、宇之沼利之佐良(うるしぬりのさら) 〔名義抄〕疊 タタミ・タタム・カサヌ・カサナル・ツラヌ・フルフ/狹疊 サダダミ・シトネ 〔字鏡集〕 タタミ・ヲソル・アキラカ・タタム・カサヌ・フルフ・ツラヌ・ツマル
[語系]
疊・dyapは同声。慴tjip、懾・tjiapは声近く、通用する。・は懼れて気を失う意。震畳の意は、その仮借義である。
[熟語]
畳韻▶・畳雲▶・畳観▶・畳見▶・畳肩▶・畳▶・畳鼓▶・畳山▶・畳次▶・畳▶・畳翠▶・畳積▶・畳雪▶・畳重▶・畳濤▶・畳報▶・畳用▶・畳嵐▶・畳累▶・畳嶺▶
[下接語]
倚畳・雲畳・三畳・愁畳・畳・震畳・翠畳・積畳・千畳・層畳・築畳・稠畳・重畳・排畳・複畳・浪畳
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報