異形吸虫(読み)いけいきゅうちゅう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「異形吸虫」の意味・わかりやすい解説

異形吸虫
いけいきゅうちゅう

扁形(へんけい)動物門吸虫綱二生(にせい)亜綱異形吸虫科Heterophyidaeに属する寄生虫の総称。体長1ミリメートル前後の卵形で、哺乳(ほにゅう)類や鳥類小腸に寄生する。日本では有害異形吸虫Heterophyes heterophyes nocens横川吸虫Metagonimus yokogawaiが人に寄生し、多数寄生すれば下痢や腹痛をおこす。またある種の異形吸虫は小腸粘膜深く侵入し、慢性炎症をおこすことが知られている。

[町田昌昭]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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