異(漢字)

普及版 字通 「異(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

[字音] イ・ヨク
[字訓] ことなる・あやしむ・わざわい

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 象形
〔説文〕三上に「つなり」と分異の意とし、字を(ひ)(与える)+廾(きよう)(両手)の会意とする。卜文・金文字形によると、鬼頭のものが両手をあげている形。畏はその側身形。神異のものを示す。

[訓義]
1. ことなる、ことにする、わかつ。
2. 神異のものとして、あやし、あやしむ。
3. 異変のことで、わざわい。
4. ものを翼戴する形で、古くは翼の音で用いた。

[古辞書の訓]
名義抄〕異 コトニ・コトナリ・ケニ・アヤシム・メツラシ・ウヤマフ・ホシママ・ハナハダシ・タスク

[声系]
は異声。冀(き)は異声とされるが、おそらく全体象形で、頭角のある形。(ちよく)は金文に「翼々」の意に用い、おそらく(翼)・異と同声であろう。

[語系]
異・・翊()jikは同声。異・は通用し、・翊はまた通用する。金文の〔叔旅鐘(かくしゆくりよしよう)〕に「嚴として上に在り 異(よく)として下に在り」とみえ、異を厳翼の意に用いる。

[熟語]
異意・異域・異花・異客・異観・異軌異議・異義・異議異郷・異形・異曲・異口・異芸異見・異行・異香異国・異才異采・異材・異策異爨・異志・異事・異時・異日・異術・異処・異心異迹異説・異俗異態異端・異朝・異図異同・異能異稟・異聞異邦・異謀・異味・異類・異例
[下接語]
違異・逸異・穎異・乖異・怪異・魁異・瑰異・異・異・奇異・異・咎異・矜異・驚異・傑異・好異・考異・差異・災異・雑異・志異・殊異・祥異・神異・新異・絶異・卓異・嘆異・異・珍異・同異・特異・伐異・異・表異・標異・分異・別異・変異・弁異・尤異・妖異・立異・霊異・録異

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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