男衆(読み)オトコシュウ

デジタル大辞泉 「男衆」の意味・読み・例文・類語

おとこ‐しゅう〔をとこ‐〕【男衆】

男の人たち。おとこしゅ。おとこし。「御輿みこしを担ぐ男衆」⇔女子衆おなごしゅう女衆
男の奉公人。おとこしゅ。おとこし。⇔女子衆女衆
役者芸者などの身の回り世話をする男。
[類語]下働き下男下女召し使い奴隷奴婢どひ下僕忠僕老僕爺や飯炊き権助風呂焚き三助女子衆下婢端女はしため小間使い

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「男衆」の意味・読み・例文・類語

おとこ‐しゅう をとこ‥【男衆】

〘名〙 (「おとこしゅ」とも)
① 男の人たち。⇔女子衆(おなごしゅう)
言継卿記‐大永七年(1527)二月二八日「又男衆甘露寺一品、中御門父子、四条父子、柳原法印等也」
② 下男。男の奉公人。おとこし。⇔女子衆(おなごしゅう)
滑稽本浮世風呂(1809‐13)三「御祝義の十二銅、男衆(ヲトコシュ)への水引包は、二つの三方にうづ高うして」
③ 役者または、花柳界で芸者などの身のまわりの世話をする男。おとこし。
都会憂鬱(1923)〈佐藤春夫〉「或る女優にのぼせて男衆(ヲトコシウ)のやうにしてゐるなどといふ者さへあった」

おとこ‐し をとこ‥【男衆】

〘名〙 (「おとこしゅう(男衆)」の変化した語)
山彦(1907)〈鈴木三重吉〉「瘤の煙草入の男かと聞いたら、あの男仕(ヲトコシ)でござりますと笑ふ」
※雑俳・冠付五百題(1857)「片言交り・追廻(ヲトコ)しにはつかひよい」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の男衆の言及

【作男】より

…ただ地方によっては,特定の家に出入りしてその家の農作業や雑事に従事し,なにかにつけてその家から物質的給付をうけるような,主従関係的な人物を作男という所もある。なお,住込みの奉公人を示す各地の言葉は,単に働き手の男子,女子であることを示すオトコシュウ(男衆),ワカイモン(若い者),ワカゼ(若勢)とかオナゴシュウ(女衆)などが一般的である。奉公人は耕作に従事するだけではないからである。…

※「男衆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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