由宇(読み)ゆう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「由宇」の意味・わかりやすい解説

由宇
ゆう

山口県南東部、玖珂郡(くがぐん)にあった旧町名(由宇町(ちょう))。現在は岩国市の南東部を占める地域。広島湾に臨んでいる。広島湾上の甲(かぶと)島の西半部を含む。旧由宇町は、1926年(大正15)町制施行。2006年(平成18)岩国市と合併。JR山陽本線、国道188号、437号が通じる。古代由宇郷の地。近世吉川(きっかわ)氏の岩国領で、港町市場町として知られ、明治以降海運業で栄えた。現在は水田農業のほか、合成繊維機業の一中心をなし、1974年(昭和49)完成の由宇干拓地(25ヘクタール)には自動車関連工場などが進出し、工業団地を形成している。また、由宇川沿いには弱酸性の放射能温泉の由宇温泉、西部丘陵地には由宇ゴルフ場がある。

三浦 肇]

『『由宇町史』(1966・由宇町)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「由宇」の意味・わかりやすい解説

由宇
ゆう

山口県東部,岩国市南東部の旧町域。広島湾に臨み,北方海上の甲島の南半部を含む。 1926年町制施行。 1955年神代村の一部を編入。 2006年岩国市,玖珂町,本郷村,周東町,町,美川町,美和町の1市5町1村と合体して岩国市となった。江戸時代には岩国街道の宿場町として繁栄。周東機業地帯の中心地で合成繊維,混紡などの織物工業が発達し,由宇干拓地に工業団地がある。米,ハウス野菜,ミカンなどの栽培も行なわれる。由宇川上流部に由宇温泉がある。

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改訂新版 世界大百科事典 「由宇」の意味・わかりやすい解説

由宇 (ゆう)

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