田辺 朔郎(読み)タナベ サクオ

20世紀日本人名事典 「田辺 朔郎」の解説

田辺 朔郎
タナベ サクオ

明治〜昭和期の土木工学者 京都帝大工科大学学長。



生年
文久1年11月(1861年)

没年
昭和19(1944)年9月5日

出生地
江戸

学歴〔年〕
工部大学校(現・東京大学)土木科〔明治16年〕卒

学位〔年〕
工学博士

経歴
卒論の琵琶湖疏水計画が京都府知事北垣国道に高く評価され、卒業と同時に京都府に勤め琵琶湖疏水工事を担当。明治18年起工、23年に完成させ、わが国初の水力発電事業を起こした。同年東京帝大工科大学教授となり、33年京都帝大教授に転じ、大正5〜7年工科大学長を務めた。この間臨時北海道鉄道敷設部長、同鉄道部長、また京都市土木顧問も務め、京都市の三大事業である琵琶湖第二疏水、水道、市電建設に貢献。明治44年以降は関門海底トンネルのルート選定などその推進に努めた。また日本工学会編「明治工業史」全10巻、土木学会編「明治以前日本土木史」の編集委員長も務めた。著書に「琵琶湖疏水工事図譜」。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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