田楽返(読み)でんがくがえし

精選版 日本国語大辞典 「田楽返」の意味・読み・例文・類語

でんがく‐がえし ‥がへし【田楽返】

〘名〙
① (田楽豆腐を焼くときに手早く裏返すように) 左右にはね返すこと。
浄瑠璃仮名手本忠臣蔵(1748)三「右と左へ一時に、でんがく返しにばたばたばたと打据へられ」
歌舞伎大道具の一つ。舞台に立てる背景の書割りの板や襖(ふすま)などの中央に、田楽豆腐のように棒を固定して心(しん)にし、ぐるっと回転させると、裏に描いた絵が現われる仕掛け。また、その仕掛けのもの。幽霊人物出没などにも用いる。田楽道具。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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