田文(読み)タブミ

デジタル大辞泉 「田文」の意味・読み・例文・類語

た‐ぶみ【田文】

中世一国荘園公領における田畑面積や領有関係などを詳しく記した田籍簿。大田文図帳など。田籍。

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精選版 日本国語大辞典 「田文」の意味・読み・例文・類語

た‐ぶみ【田文】

〘名〙 田地の面積およびその領有関係などを明細に記載した田籍簿。大田文、図田帳水帳(みずちょう)など。田籍。〔令集解(738)〕
※鎌倉北条九代記(1675)二「将軍家には諸国の田文(タブミ)をめし出され、源性に仰せて勘定せしめ」

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百科事典マイペディア 「田文」の意味・わかりやすい解説

田文【たぶみ】

大田文

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「田文」の意味・わかりやすい解説

田文
たぶみ

大田文

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世界大百科事典(旧版)内の田文の言及

【大田文】より

…中世,鎌倉時代を中心に国ごとに作成され,一国内の国衙領,荘園別に各所領ごとの名称,田積,所有関係などを記載した文書。田文,田数帳,図田帳などともいわれた。大田文の発生時期や経緯についてはまだ十分に解明されていないが,律令制下の班田図(国図)が作成されなくなった平安時代後期11世紀半ば以降に,中世につながる一国平均課役や荘園整理政策などが諸国に行われるようになって,その必要から作られるようになったのではないかと推定されている。…

【田籍】より

…日本古代の班田収授に際し,班給すべき口分田をあらかじめ郷戸ごとにまとめて記した帳簿。田文(たぶみ)ともいう。戸主の姓名につづいてその戸口の口分田が,一筆ごとに条里制による表示によって,面積とともに記されていたのではないかと推定されている。…

※「田文」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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