生皮(読み)なまかわ

精選版 日本国語大辞典 「生皮」の意味・読み・例文・類語

なま‐かわ ‥かは【生皮】

〘名〙
① よく乾いていない皮。なまのままの皮。
俳諧・ゆめみ草(1656)夏「なまかはにそだつは竹の子共哉〈玄佐〉」
料理の一つ。雁・鴨などの皮を酢に漬けたもの。煮たてた醤油につけて食べる。〔料理物語(1643)〕
③ (形動) なまけること。ものぐさがること。また、そのさまや人。
仮名草子長者教(1627)「ものかかず、どんで、ふかんで、ひるねして、ひっこみしあん、びゃうじゃ、なまかは」
④ (形動) 中途半端なさま。
葉隠(1716頃)一「なま皮に被申上故、御気にさかひ」

いき‐がわ ‥がは【生皮】

〘名〙 生きている動物の皮。動物からはぎ取ったばかりの皮。「生き皮をはぐ」の形で用いる。
※天草本伊曾保(1593)狼と狐の事「キツネノ iqigauauo(イキガワヲ) ハイデ

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デジタル大辞泉 「生皮」の意味・読み・例文・類語

なま‐かわ〔‐かは〕【生皮】

なまのままの新しい皮。はいだばかりで、まだ乾燥加工のしてない皮。「生皮をはぐ」
がんかもの皮を酢に漬けたもの。煮たてた醤油につけて食べる。
怠けること。ものぐさなこと。また、その人。
物ぐさ蔵人と召されけるより、世には―の蔵人とも呼ぶ」〈鶉衣・蔵人伝〉

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