精選版 日本国語大辞典 「生生」の意味・読み・例文・類語
しょう‐じょう シャウジャウ【生生】
〘名〙 (「しょう」は「生」の呉音)
① 生まれては死に、死んでは生まれることを永遠に繰り返すこと。転じて、副詞的に用いて、いつまでもの意。
※菅家文草(900頃)一・長斎畢、聊言懐寄諸才子、答頻来「我今苦行最甘心、為レ悔二生々殺盗婬一」
② (━する) 生ずること。生まれ育つこと。せいせい。
※波形本狂言・宗論(室町末‐近世初)「かの芋よりずいきと云ふ物が五十本斗生々(シャウジャウ)する」
③ 生きている人々。衆生。
※菅家文草(900頃)四・懺悔会作「辺地生々常下賤、未来世々亦単貧」
なまなま‐し・い【生生】
〘形口〙 なまなまし 〘形シク〙
① なま身である。生きている。
※大和(947‐957頃)六〇「君をおもひなまなまし身を焼くときはけぶりおほかるものにぞありける」
② 死んだばかりである。
③ 生き生きとしている。生き生きと息づいている。目前に見ているような感じである。
④ 今できたばかりである。真新しい。
※落語・昔の詐偽(1897)〈三代目春風亭柳枝〉「生々(ナマナマ)しき創(きず)が附きまして」
なまなまし‐さ
〘名〙
なま‐なま【生生】
[1] 〘形動〙
① 心からでないさま。勧められてしぶしぶするさま。
※古事記(712)中「爾に稍(やや)に其の御琴を取り依(よ)せて、那麻那摩邇(ナマナマニ)〈此の五字は音を以ゐよ〉控(ひ)き坐しき」
② 未熟なさま。いいかげんなさま。中途はんぱなさま。
[2] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある) いかにもなまなましいさまを表わす語。新鮮である。
※応永本論語抄(1420)八佾第三「腥(なまくさ)いとは殺してなまなまとして、未煮を云也」
※火の柱(1904)〈木下尚江〉二四「二十代や三十代の、未だ血の気の生々(ナマナマ)した頃は」
せい‐せい【生生】
〘名〙
① (━する) 生い育つこと。生まれ育つこと。しょうじょう。
いきいき‐し・い【生生】
〘形口〙 生き生きとしている。活気、生気にみちているさま。
※妾の半生涯(1904)〈福田英子〉一三「彼は忽ち活々(イキイキ)しく、さらば自分と同行するの意はなきや」
いきいきし‐さ
〘名〙
うぶうぶ‐し・い【生生】
〘形口〙 ういういしい。
※小鳥の巣(1910)〈鈴木三重吉〉下「その時の生生(ウブウブ)しいおしづさんの顔は、今でもありありと〈略〉目に写る」
うまれ‐うまれ【生生】
〘副〙 生まれるとすぐに。生まれたばかり。
※浮世草子・世間胸算用(1692)四「おもへば此銀はうつくしき娘をうまれうまれ出家にしたやうなものじゃは」
なま‐いき【生生】
〘名〙 (「なま」は接頭語) なかば生きていること。半死半生であること。半生。
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