生来性犯罪人説(読み)せいらいせいはんざいにんせつ

世界大百科事典(旧版)内の生来性犯罪人説の言及

【犯罪学】より

…また刑事学という用語も狭義または広義の犯罪学と同義に用いられる。
[犯罪の生物学的・心理学的要因]
 実証的な犯罪学研究は19世紀後半のヨーロッパに始まるといえるが,犯罪人類学の祖で《犯罪人論》(1876)を著したイタリアのロンブローゾは,犯罪人についての解剖学的調査結果や精神医学的知見に基づいて,犯罪人の中には一定の身体的・精神的特徴を具備した者がおり,このような者は必然的に犯罪におちいるものであるとし,これを隔世遺伝説によって説明する〈生来性犯罪人説〉を主張した。この学説は後にゴーリングC.Goringなどの研究によって否定されるに至ったが,ロンブローゾは犯罪人に関する実証的研究の先駆者として偉大な功績を残した。…

※「生来性犯罪人説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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