生前(読み)しょうぜん

精選版 日本国語大辞典 「生前」の意味・読み・例文・類語

しょう‐ぜん シャウ‥【生前】

〘名〙 (「しょう」は「生」の呉音) (今は死んでいる人の)生きている間。存命中。せいぜん。そうぜん。
※新撰万葉(893‐913)上「生前不幸希恩愛。歎殺蕭郎抂馬蹄
曾我物語(南北朝頃)三「その忠節に申かへて、曾我子どもをあづかりおき候はば、しゃうぜんの御恩と存じ候べし」

そう‐ぜん サウ‥【生前】

〘名〙 (「さう」は「しゃう」の直音表記) (「死後」に対して)生きている間。存命中。せいぜん。
堤中納言(11C中‐13C頃)虫めづる姫君「さうぜんのおやならむ」

せい‐ぜん【生前】

〘名〙 生きていた時。死ぬ前。在世中。しょうぜん。〔広益熟字典(1874)〕
※日本読本(1887)〈新保磐次〉六「今日千万の金を積むとも生前一杯の水を供し難し」

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デジタル大辞泉 「生前」の意味・読み・例文・類語

しょう‐ぜん〔シヤウ‐〕【生前】

せいぜん(生前)」に同じ。
「―の面目此上や候べき」〈樗牛滝口入道
生まれる以前。〈日葡

そう‐ぜん〔サウ‐〕【生前】

《「そう」は「しょう」の直音表記》生きている間。せいぜん。しょうぜん。
「―の親ならむ」〈堤・虫めづる姫君

せい‐ぜん【生前】

その人が生きていたとき。死ぬ前。在世中。しょうぜん。「生前をしのぶ」「生前功労により」

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普及版 字通 「生前」の読み・字形・画数・意味

【生前】せいぜん

命あるうち。唐・李白行路難、三首、三〕詩 且(しばら)く生一杯の酒を樂しまん 何ぞ須(もち)ひん、身後千載の名

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