生人（読み）せいじん

精選版 日本国語大辞典

せい‐じん【生人】

〘名〙

① 生きている人。人間、ひと。

※西国立志編（1870‐71）〈中村正直訳〉一〇「節倹を以て、生人と做(なし)て看るときは、節倹は予じめ備ふる思慮の女子と名づくべく」 〔古詩‐為焦仲卿妻作詩〕

② 住人。住民。また、人民。国民。生民。

※性霊集‐四（835頃）為人求官啓「常歎不_レ応_レ為_二辺壌之寃鬼_一。但恨不_レ作_二都下之生人_一」 〔孫楚‐為石仲容与孫晧書〕

③ はじめて会った人。初対面の人。〔艾子後語‐牡羊〕

④ その道にはいってまだ未熟な人。

⑤ (━する) 成長すること。

※両足院本山谷抄（1500頃）一〇「此子がやうやう生人して、口はなにやらぐじめき」

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【生人】せいじん

生きている人。〔西京雑記、六〕幽王の冢～雲母の深さ尺餘なるを得、百餘屍の縱相ひ枕(ちんしや)するを見る。皆朽ちず。唯だ一男子のみ、餘は皆女子、或いは坐し、或いは臥し、亦たほ立つり。衣形色、生人に異ならず。

字通「生」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」