甘楽(町)(読み)かんら

日本大百科全書(ニッポニカ) 「甘楽(町)」の意味・わかりやすい解説

甘楽(町)
かんら

群馬県南西部、甘楽郡にある町。北西富岡(とみおか)市に接している。1959年(昭和34)小幡(おばた)町と新屋(にいや)村、福島町(一部)が合併して成立。町域の大部分は標高200~400メートル前後の小幡丘陵にあり、中心の小幡は鏑(かぶら)川の支流雄(お)川の右岸に位置する南北600メートルにわたる街村で、江戸時代に小幡藩主織田氏、松平(奥平)氏2万石(幕末)の陣屋のあった所。陣屋に造営された庭園「楽山園」は国指定名勝となっている。町の南部の秋畑(あきはた)を通る県道万場(まんば)富岡線(現、富岡神流(かんな)線)が1963年に開通、北部の福島はかつての中山道(なかせんどう)裏街道の信濃(しなの)別路の宿場町であった。上信電鉄、国道254号が通じ、近くに上信越自動車道富岡インターチェンジがある。高崎、富岡両市との関係が深く、鏑川段丘面の水田のほか桑畑が多かったが、キウイフルーツなどの果物や野菜の栽培、酪農が増加している。面積58.61平方キロメートル、人口1万2491(2020)。

[村木定雄]

『『甘楽町史』(1979・甘楽町)』


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