瓦礫(読み)がれき

精選版 日本国語大辞典 「瓦礫」の意味・読み・例文・類語

が‐れき グヮ‥【瓦礫】

〘名〙 (「れき」は「礫」の漢音)
かわら小石。がりゃく。
権記‐長保元年(999)七月二八日「僧正房童部以瓦礫破僧都房云々」
即興詩人(1901)〈森鴎外訳〉即興詩の作りぞめ「詩神は瓦礫の中に立ちて泣くほどに人ありて美しき石像土中より掘り出せり」 〔魏書‐李安世伝〕
② (比喩的に) 価値のないもの。つまらないもの。がりゃく。
※読本・雨月物語(1776)貧福論「崑山の璧(たま)もみだれたる世には瓦礫(グレキ)にひとし」

が‐りゃく グヮ‥【瓦礫】

〘名〙 (「りゃく」は「礫」の呉音)
① =がれき(瓦礫)①〔色葉字類抄(1177‐81)〕
※浄業和讚(995‐1335)下「本願大悲の大地には、瓦礫(グヮリャク)もあへてきらはれず」
雑談集(1305)一「天台師の云く、鏡には必ず有像、瓦礫(グヮリャク)は不現、中に諸法を具す」

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デジタル大辞泉 「瓦礫」の意味・読み・例文・類語

が‐れき〔グワ‐〕【瓦×礫】

かわらと小石。破壊された建造物破片など。「瓦礫の山と化す」
値うちのないもの、つまらないもののたとえ。
「風流才子復た―の訳書を待たず」〈織田訳・花柳春話
[類語]欠けら破片小片一片断片片端切れ端端くれ端物

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「瓦礫」の読み・字形・画数・意味

【瓦礫】が(ぐわ)れき

瓦や小石。価値のないもの。〔貞観政要政体〕玉、美質りと雖も、石に在りて、良工に値(あ)はざれば、瓦礫と別たず。

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