琴瑟相和す(読み)キンシツアイワス

デジタル大辞泉 「琴瑟相和す」の意味・読み・例文・類語

琴瑟きんしつ相和あいわ

《「詩経小雅常棣から》との音がよく合う。夫婦仲が非常によいたとえ。
[類語]息が合う反りが合う反り馬が合う気が合う肌が合う打てば響く意気投合つうかあファミリアフレンドリーアットホームドメスティック家庭的打ち解ける解け合う馴染む親しむ心安い水いらず親しい近しい気安いむつまじい親密懇意昵懇じっこん懇親別懇ねんご親愛和気藹藹あいあい仲良し気が置けない人なつこい取っ付きやすい懐こい如才ない調子がいいなれなれしい馴染み深いつうつう以心伝心呼応合意コンセンサス応える共鳴同感共感拈華微笑ねんげみしょう心を合わせる心を一にする心を通わす心が通う胸襟を開く腹を割る心を開く心を許す気を許す肝胆相照らす心を交わす心を以て心に伝う

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精選版 日本国語大辞典 「琴瑟相和す」の意味・読み・例文・類語

きんしつ【琴瑟】=相和(あいわ)す[=調(ととの)う]

(琴と瑟とを合奏してその音がよく合うところから) 夫婦の仲がむつまじいことのたとえ。
※筆まかせ(1884‐92)〈正岡子規〉一「今の日本の婚姻の不都合なるは各家とも概ね琴瑟(キンシツ)相調はず風波時に生ずるを見ても知るべし」
[補注]「詩経‐小雅・常棣」に「妻子好合、如琴瑟」とある。

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故事成語を知る辞典 「琴瑟相和す」の解説

琴瑟相和す

夫婦の仲がむつまじいことのたとえ。

[使用例] この夫婦仲は決して琴瑟相和したものではなかったから[有吉佐和子*助左衛門四代記|1963]

[由来] 「詩経―小雅・じょうてい」の詩句から。妻子が仲よくしているようすを、「琴瑟をするがごとし(琴と瑟とで合奏しているようだ)」とたとえています。「瑟」は、「琴」とよく似た楽器で、より大型のもの。この詩では妻子に関して言っていますが、後に、夫婦に対して使われるようになりました。

〔異形〕琴瑟調和す/琴瑟調う。

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