球戯場の誓い(読み)キュウギジョウノチカイ(英語表記)Serment du Jeu de Paume フランス語

デジタル大辞泉 「球戯場の誓い」の意味・読み・例文・類語

きゅうぎじょう‐の‐ちかい〔キウギヂヤウ‐ちかひ〕【球戯場の誓い】

テニスコートの誓い

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「球戯場の誓い」の意味・わかりやすい解説

球戯場の誓い
きゅうぎじょうのちかい
Serment du Jeu de Paume フランス語

1789年6月、フランスのベルサイユで起こったフランス革命発端となる事件。「テニスコートの誓い」ともいう。同年5月の三部会の召集後、票決方式をめぐって特権身分と第三身分(平民身分)との抗争が行き詰まったとき、第三身分が身分にこだわらない新しい国民議会を宣言、これに国王ルイ16世議場閉鎖で対応し、第三身分は6月20日、議場に隣接するベルサイユ宮殿の球戯場(ジュー・ド・ポーム。テニスコートと通称される)に集合し、「憲法が制定され、強固な基礎のうえに確立されるまでは、けっして解散せず、四囲の状況に応じてどんな場合にでも集まって会議を開く」と誓い、第三身分の決意を表明した。これがやがて僧侶(そうりょ)身分(第一身分)の大部分貴族身分(第二身分)の一部の第三身分への合流をもたらして王権屈服をかちとり、7月14日のバスチーユ攻略とともにフランス革命の本格化を画すこととなった。

[樋口謹一 2017年10月19日]

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旺文社世界史事典 三訂版 「球戯場の誓い」の解説

球戯場の誓い
きゅうぎじょうのちかい

1789年6月20日,フランス革命の勃発直前,三部会の第三身分が憲法制定まで国民議会を解散しないと誓った事件。「テニスコートの誓い」ともいう
三部会では聖職者(第一身分)・貴族(第二身分)と市民(第三身分)の裁決方式に関する対立が1か月も続き,市民代表は三部会を脱退して国民議会をつくった。これに対し,ルイ16世は会議場を閉鎖してこれを妨害しようとしたため,彼らはヴェルサイユ宮殿内の球戯場(屋内テニスコート)に集まり,シェイエスらを中心としてこの誓いを宣言した。のち,聖職者の大部分や貴族の一部も合流した。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「球戯場の誓い」の解説

球戯場の誓い(きゅうぎじょうのちかい)

テニスコートの誓い

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「球戯場の誓い」の意味・わかりやすい解説

球戯場の誓い
きゅうぎじょうのちかい

テニスコートの誓い」のページをご覧ください。

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