現代建築(読み)げんだいけんちく(英語表記)contemporary architecture

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「現代建築」の意味・わかりやすい解説

現代建築
げんだいけんちく
contemporary architecture

19世紀から 20世紀初頭にかけて成立した近代建築は機械の美学と機能主義を理念的支柱とするものであったが,1960年代末から歴史的モチーフや装飾的要素を含むポスト・モダン建築,機械のイメージを極限的に表現するハイテク建築などが現れ,これ以降の建築を現代建築と呼ぶ。その背景には電子化した機械の機能はすでに目に触れなくなっていること,また近代建築の理想とした均質的な空間によって世界中の都市が支配されてしまったことへの反省などがある。近代建築と現代建築を画する作品には,レンゾ・ピアノ,リチャード・ロジャーズによるジョルジュ・ポンピドー国立芸術文化センター(1977,パリ),チャールズ・W.ムーアのイタリア広場(1978,ニューオーリンズ),フィリップ・C.ジョンソンATT本社ビル(J.バギーと共同,1984,ニューヨーク)などがあげられる。また,建築を通じて自然や外部環境との調和をはかる傾向が現れたことも現代建築の特徴である。日本では安藤忠雄槇文彦磯崎新らの作品によって世界の建築界の重要な一部分を形成している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「現代建築」の意味・わかりやすい解説

現代建築
げんだいけんちく

建築

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android