珍糞漢・珍紛漢・陳奮翰(読み)ちんぷんかん

精選版 日本国語大辞典 「珍糞漢・珍紛漢・陳奮翰」の意味・読み・例文・類語

ちん‐ぷん‐かん【珍糞漢・珍紛漢・陳奮翰】

〘名〙 (形動) (「ちんぶんかん」とも。漢字はすべて当て字。儒者の用いた漢語をひやかしていったところからとも、外国人のことばの口まねからともいう) 何を言っているかわからないことばやそれを話す人。わけのわからないこと。また、そのさま。ちんぷんかんぷん。
※評判記・野郎立役舞台大鏡(1687)水嶋四郎兵衛「ちんふんかんの絶句律詩につづってしさいをこねましたによって猫に小判を見せたやうてよひやらわるいやらひとつもがてんまいりませぬ」
[補注]近世には仮名表記が多かったが、明治以降は、漢字表記が多くなり、「珍糞漢」「珍紛漢」「陳奮漢」「陳奮翰」「陳文漢」「陳分漢」など様々なものがあった。それらには、「漢」がつくものが多い点から、法令の難しい漢語に対して、明治初期には「チンプン漢語」という語も現われた。

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