珊瑚会(読み)さんごかい

世界大百科事典(旧版)内の珊瑚会の言及

【小川芋銭】より

…08年以降《草汁漫画》の刊行,鹿島桜巷編《漫画百種》,《漫画春秋》,《ホトトギス》などに多くの漫画や挿絵を執筆し,風刺漫画家,河童(かつぱ)の画家としてしだいにその名を知られるようになった。15年,平福百穂,山村耕花,森田恒友,川端竜子らとともに珊瑚会を結成してからは,牛久沼をめぐる水魅,河童などの精霊たちを主題とする田園の幻想を水墨表現に託した作品を発表。《水虎とその眷族(けんぞく)》や《夕風》《狐の嫁入》などは,百穂,恒友,小杉放庵(未醒)などの新しい水墨表現と並んで,彼が近代文人画表現というべき新しい画境を開拓したことを示している。…

【平福百穂】より

…また12年からは短歌雑誌《アララギ》の表紙絵を毎号描くなど同時代ジャーナリズムを活躍の舞台として出発した。09年の第3回文展の《アイヌ》以降,文展を中心に出品,第8回文展の《七面鳥》は三等賞となり,15年川端竜子,小川芋銭,森田恒友らと珊瑚会を結成し,翌年には結城素明,吉川霊華,松岡映丘,鏑木清方らと金鈴社を結成。画風も初期の自然主義的な描写を土台としながら,しだいに変化を示す。…

※「珊瑚会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」