王室
おうしつ
royal houshold
狭義には国王の家門,一族をさすが,広義にはその拡大としての王の宮廷を意味する。中世から近代初期の絶対主義時代にかけて,ヨーロッパの君主政治の中核は君主の宮廷であり,中央の諸政庁はここに統合されていた。封建制度のもとでは,王国内の領主たちがそれぞれインムニテート (不入権) を有し,所領内の民を政治的に支配していたから,王室に属する役人の統治活動は,原理上,王の直轄領にしか及ばなかった。しかし中世末期以来,司法,財政のうえで,王室の支配は次第に領主権の独立性を掘りくずし,身分制国家から絶対主義国家への発展のなかで,王室の官僚機構による行政が全国に押広げられることとなる。国土,国民は王家の財産のごとくにみなされ,王室同士の婚姻関係や相続関係が,この時期の国際政治を規定した。
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おう‐しつ ワウ‥【王室】
〘名〙 王の住居。転じて、王を中心としたその一族。王の
一門。王家。また、
皇室のこともいう。
※家伝(760頃)上「俄而岡本天皇崩、皇后即位、王室衰微、政不自君」 〔書経‐周官〕
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デジタル大辞泉
「王室」の意味・読み・例文・類語
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普及版 字通
「王室」の読み・字形・画数・意味
【王室】おう(わう)しつ
王家。〔書、康王之誥〕爾(なんぢ)の身は外に在りと雖も、乃(なんぢ)の心は王室に在らざること罔(なか)れ。字通「王」の項目を見る。
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