王国民族連合政府[カンボジア](読み)おうこくみんぞくれんごうせいふ[カンボジア](英語表記)Royal Government of National Unity

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

王国民族連合政府[カンボジア]
おうこくみんぞくれんごうせいふ[カンボジア]
Royal Government of National Unity

1970年4月,右派ロン・ノル国防相によって実権を追われた N.シアヌークが翌5月,北京で組織した亡命政権 (ペン・ヌート首相,キュー・サム・ファン副首相兼国防相) 。中国,北朝鮮などはただちに同政権を承認したが,ソ連はロン・ノル政権との関係を維持した。以後シアヌークはベトナムラオスの解放勢力との提携に踏切り,反米=親中路線を推進するところとなり,カンボジア国内でもカンプチア共産党 (ポル・ポト派) との協力を辞さなかった。同派を中心とする武装勢力は 75年4月には首都プノンペンの制圧に成功,9月にはシアヌーク国家元首の帰国が実現したが,76年1月には共産主義国家「民主カンプチア」の成立が宣言され,王国民族連合政府は消滅した。 (→カンプチア民族統一戦線 )  

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