王 莽(読み)おうもう

旺文社世界史事典 三訂版 「王 莽」の解説

王 莽
おうもう

前45〜後23
新の建国者
字 (あざな) は巨君。前漢元帝の皇后王氏の一族で,平帝のとき外戚 (がいせき) として実権を握って宰相となり,平帝を毒殺して孺子嬰 (じゆしえい) を立て,摂政となった。ついで後8年に自立して帝位につき,国号を新と称した。周の制度を理想とし,土地国有(王田制)や商人抑制などの復古的・空想的な改革を進めたが,かえって社会の混乱を深め,豪族の反抗や,赤眉 (せきび) の乱を誘発した。また対外政策の失敗も重なり,後漢 (ごかん) の光武帝に敗れて殺された。

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