玉(漢字)

普及版 字通 「玉(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 5画

[字音] ギョク
[字訓] たま

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[その他]

[字形] 象形
玉を紐で貫いた形。佩玉の類をいう。〔説文一上に「石の美なるもの、五なり」とし、「潤澤にして以てなるは仁の方なり」など、仁義智勇の五徳を説く。そのことは〔子、法行〕〔管子、水地〕にみえる。玉は魂振りとして身に佩びるほか、呪具として用いられたもので、殷の武丁の妃とされる婦好墓からは、多くの精巧な玉器が発見されている。玉の旧字は王。王は完全な玉。玉は〔説文〕一上に「朽玉なり。王に從うて點り。讀みて畜牧(きうぼく)の畜の(ごと)くす」(段注本)とあり、瑕(きず)のある玉をいう。〔詩、大雅、民労〕「王、女(なんぢ)を玉にせんと欲す」の玉は、おそらくその畜の音でよみ、「好(よみ)す」の意に解すべきであろう。

[訓義]
1. たま。
2. たまにする。ほめことば。
3. 畜と通じ、このむ、よみす。

[古辞書の訓]
名義抄〕玉 タマ

[部首]
〔説文〕に球・琳・璧・など百二十五字を属し、〔新附〕に十四字。〔玉〕には二百六十七字を属する。玉の文化は漢魏六朝においても、なおいよいよその多彩を加えつつあったことが知られる。

[声系]
〔説文〕に玉声として(ぎよく)・(かく)の他に曲部の字をも加えている。神話にみえる(せんぎよく)の名に用いる。

[語系]
玉ngiok、畜xiukは声近く、畜好(きゆうこう)の義において通ずる。

[熟語]
玉案・玉衣・玉・玉印・玉韻玉宇・玉玉纓・玉瑛・玉影玉瑩・玉液・玉鉞・玉延・玉淵・玉・玉音玉珂玉瑕・玉花玉華・玉階・玉・玉鎧・玉函・玉冠・玉玉監・玉檻玉簡・玉鑑・玉棺・玉環・玉顔玉几・玉器・玉亀・玉輝・玉儀・玉・玉宮玉躬・玉虚玉筐・玉鏡・玉禁・玉錦・玉窟玉磬・玉京・玉茎・玉契・玉・玉珪・玉・玉閨・玉髻・玉・玉潔・玉闕・玉剣・玉軒・玉硯・玉壺・玉光・玉皇・玉虹・玉香・玉黄・玉・玉鉤・玉膏・玉・玉衡・玉匣・玉笏・玉骨・玉沙・玉座・玉砕・玉釵・玉摧・玉策・玉札・玉・玉山・玉巵・玉姿・玉芝・玉脂・玉匙・玉笥・玉趾・玉歯・玉・玉璽・玉珥・玉質・玉爵・玉酒玉樹・玉潤・玉筍・玉書・玉署・玉女・玉除・玉蜍・玉章・玉勝・玉照・玉霄・玉簫・玉漿・玉杖・玉城・玉色・玉燭・玉食・玉飾・玉心・玉振玉津・玉真・玉軫・玉・玉人・玉塵・玉・玉玉瑞・玉・玉髄・玉成・玉声玉砌・玉清・玉精・玉臍玉石玉戚・玉席・玉節・玉折・玉雪玉釧玉蟾・玉船玉饌・玉爪・玉藻・玉唾・玉体・玉敦・玉台・玉壇・玉・玉虫・玉楮・玉・玉帳・玉牒・玉鬯・玉枕・玉帝・玉・玉笛・玉・玉天・玉殿・玉斗・玉・玉奴・玉度・玉洞・玉童・玉堂・玉乳・玉杯・玉佩・玉帛・玉璞・玉撥・玉版・玉盤・玉匕・玉臂・玉鬢・玉符・玉膚・玉陛・玉・玉貌・玉房・玉門・玉籥・玉容・玉鸞・玉巒・玉鑾・玉理・玉立・玉・玉溜・玉輪・玉玲・玉・玉輦・玉路・玉露・玉輅・玉楼・玉漏・玉郎・玉・玉椀
[下接語]
夷玉・燕玉・華玉・嘉玉・懐玉・寒玉・含玉・金玉・玉・瓊玉・古玉・攻玉・紅玉・崑玉・紫玉・執玉・珠玉・振玉・水玉・翠玉・瑞玉・青玉・琢玉・沈玉・佩玉・貝玉・白玉・璞玉・飯玉・美玉・碧玉・宝玉・抱玉・埋玉・瑜玉・瑶玉・良玉

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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