率分堂(読み)りつぶんどう

精選版 日本国語大辞典 「率分堂」の意味・読み・例文・類語

りつぶん‐どう ‥ダウ【率分堂】

古今著聞集(1254)三「率分堂に草のしげれるとは、諸国のみつぎもののまいらぬよしなるべし」

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デジタル大辞泉 「率分堂」の意味・読み・例文・類語

りつぶん‐どう〔‐ダウ〕【率分堂】

正蔵率分堂しょうぞうりつぶんどう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「率分堂」の意味・わかりやすい解説

率分堂
りつぶんどう

「そつぶんどう」が正しい正蔵率分堂率分所ともいう。平安時代大蔵省におかれた倉庫の一つ。率分とは分数,すなわち何分の1,何分の2という意味で,大蔵省の官物の 10分の2をここに収納して備蓄にあてた。平安時代中期頃から倉庫としては有名無実化していったが,名目は長く残り,長官 (かみ) である別当次官 (すけ) の勾当 (こうとう) などは鎌倉時代の末まで任命されていた。

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世界大百科事典(旧版)内の率分堂の言及

【率分所】より


[古代]
 平安時代に大蔵省に付属する機関として置かれたもので,正蔵率分所,率分堂ともいい,〈そつぶんしょ〉とも読む。その起源は明らかではないが,左中弁,大監物,大蔵省の輔,民部省の輔,主計頭が勾当(こうとう)として収納物の出納の管理にあたる。…

※「率分堂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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