精選版 日本国語大辞典 「獅子吼・師子吼」の意味・読み・例文・類語
しし‐く【獅子吼・師子吼】
〘名〙
① 仏語。獅子がほえること。〔維摩経‐上〕
② 仏語。仏の説法。自信に満ち、一切をおそれさせ承伏させるところからいう。
※正法眼蔵(1231‐53)仏性「大師釈尊の師子吼の転法輪なりといへども、一切諸仏・一切祖師の頂眼睛なり」 〔無量寿経‐上〕
※勝鬘経義疏(611)序「師子吼者、自宣二大理一無レ所二怖畏一」
[補注]梵語シンハナーダ(simhanāda)の訳で、仏陀の説法が、異教の徒を怖れさせるさまを、獅子が吼えると他の動物がそれに従うさまにたとえたもの。
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