狭山(読み)さやま

精選版 日本国語大辞典 「狭山」の意味・読み・例文・類語

さ‐やま【狭山】

[1] 〘名〙 (「さ」は接頭語) 小さい山。小山。また、山。
※千載(1187)夏・一九五「五月やみさやまの峯にともす火は雲の絶間の星かとぞ見る〈藤原顕季〉」
[2]
[一] 大阪府大阪狭山市地名。市の中心部で、日本最古の溜池の一つとされる狭山池がある。〔二十巻本和名抄(934頃)〕
[二] 埼玉県南部の地名。入間川沿い鎌倉街道渡船場として発展。現在は住宅・工業都市。狭山茶野菜産地としても知られる。昭和二九年(一九五四市制

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デジタル大辞泉 「狭山」の意味・読み・例文・類語

さ‐やま【狭山】

小さい山。小山。また、山。
「夕ざれに―の峰の郭公ほととぎす」〈経信集〉

さやま【狭山】[大阪府の旧町名]

大阪狭山市の旧町名。

さやま【狭山】[埼玉県の市]

埼玉県中南部の市。狭山茶や野菜の産地。人口15.6万(2010)。

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改訂新版 世界大百科事典 「狭山」の意味・わかりやすい解説

狭山[市] (さやま)

埼玉県南部の市。北西流する入間(いるま)川をはさんで武蔵野台地入間台地にまたがる。人口15万5727(2010)。1954年入間川町と入間,堀兼,奥富,柏原,水富の5村が合体,市制。中心の入間川は鎌倉街道が入間川を渡る地点の集落として起こり,江戸時代は2・7の六斎市が立った。逃水(にげみず)という地名や堀兼井,七曲井の遺構などに,水の乏しい武蔵野台地の特性がよく表れている。1895年に,川越鉄道(現,西武新宿線)が開通した。都心から40km圏にあるので近年住宅地化が進行し,人口が1970-95年に2.7倍に増えた。1965年国道16号線沿いに県下最大の川越狭山工業団地が造成され,自動車,食品などを中心とした県下最大の工業都市に発展した。台地上では特産ニンジンゴボウ,狭山茶の栽培が盛んである。1938年設けられた陸軍航空士官学校は戦後,アメリカ軍のジョンソン基地となったが,63年全面返還されて今は航空自衛隊入間基地となっている。入間川左岸の入間台地にはゴルフ場もある。圏央道のインターチェンジがある。
執筆者:

狭山 (さやま)

大阪府南部,南河内郡の旧町。1987年大阪狭山市として市制。
大阪狭山[市]

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