犬ヶ岳(読み)いぬがたけ

日本歴史地名大系 「犬ヶ岳」の解説

犬ヶ岳
いぬがたけ

豊前市と大分県耶馬渓やばけい町の境界に連なる標高一一三〇・八メートルの最高峰(一の岳)中核とした一帯の山塊で、耶馬日田英彦山やばひたひこさん国定公園の一角をなす。山嶺は低温帯夏緑樹林でブナ原生林に覆われ、笈吊おいづる岩周辺に自生するツクシシャクナゲは国指定天然記念物。古く威奴いぬが山とよばれ、修験の霊峰求菩提くぼて山の神体として崇敬されたと伝え、明治三七年(一九〇四)いちの岳(甕の尾)から康治元年(一一四二)銘の経筒が発見されている。

犬ヶ岳
いぬがたけ

朝日あさひ町と新潟県青海おうみ町・糸魚川いといがわ市の境にそびえる。標高一五九三メートル。元禄一三年(一七〇〇)の奥山御境目見通絵図(県立図書館蔵)をはじめ多くの古絵図に記載される。下駒しもこま三山の一として加賀藩奥山廻役の必ず巡視すべき山であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android