特定繊維工業構造改善臨時措置法(読み)とくていせんいこうぎょうこうぞうかいぜんりんじそちほう

世界大百科事典(旧版)内の特定繊維工業構造改善臨時措置法の言及

【スクラップ・アンド・ビルド】より

…たとえば,日本の繊維産業が発展途上国の追上げ(途上国のほうが賃金がかなり低いため,同じような設備では日本より安価な製品を生産できる)によって苦境に陥ったとき,繊維業界がまとまって政府の支援を得て,旧設備を廃棄するとともに自動化の進んだ労働生産性の高い新鋭設備を導入して,競争力の回復をはかったことがある。すなわち,1967年に特定繊維工業構造改善臨時措置法が制定され,国際競争力強化を指導理念とし,企業および業界の体質強化のために過剰設備の計画的処理,設備の近代化,企業の集約化などの措置がとられた。この構造改善は73年で終了したが,繊維工業全体としてみた場合,設備の近代化ではかなりの成果をあげたといわれる。…

【繊維工業】より

…さらに輸出が急増していたレーヨンステープル分野でも設備操短が相次いだため,57年ころから化繊工業でも設備過剰に陥った。64年には繊維旧法の趣旨をさらに徹底させるために〈繊維工業設備等臨時措置法(繊維新法)〉が制定され,67年には過剰設備の処理と残存設備の近代化,企業の集中統合を目ざす〈特定繊維工業構造改善臨時措置法〉が制定された。
[合成繊維の進展]
 こうしたなかで,繊維産業成長の旗手となろうとしていたのが合成繊維(合繊ともいう)である。…

【綿織物業】より

…そのなかで,1956年の対米輸出自主規制,62年の日米綿製品協定などによって,対先進国輸出はしだいに厳しくなっていった。こうした状況のもとで67年には〈特定繊維工業構造改善臨時措置法〉のもとに,過剰設備廃棄,設備近代化,企業規模適正化などの対策が進められ,さらに74年には〈繊維工業構造改善臨時措置法〉によって知識集約化による高付加価値化をめざす対策がとられてきた。 第2次大戦後の日本の綿織物生産は,1961年の約34億m2をピークに以後減少し,80年代前半では約21億m2の水準でほぼ安定している。…

※「特定繊維工業構造改善臨時措置法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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