物数(読み)ものかず

精選版 日本国語大辞典 「物数」の意味・読み・例文・類語

もの‐かず【物数】

〘名〙
① 品物の数。物の数。品数
花鏡(1424)奥段「此時分の習事と者(いっぱ)、まづ、物かずを少なくすべし」
② 物の数の多いこと。多数のもの。
曾我物語(南北朝頃)八「其狩場の物かずは、此人々とぞきこえし」
③ ことばかず。口かず。
浮世草子好色一代女(1686)一「むつかしく見せて、物数(ものカズ)いはぬこそよけれ」
④ 特に数えたてるほど重要なこと。見るに値すること。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
読本南総里見八犬伝(1814‐42)四「目皮(まぶた)をしばたたき物数にして言ふにはあらねど」

もの‐かずえ ‥かずへ【物数】

〘名〙
白拍子(しらびょうし)をうたうこと。
中務内侍(1292頃か)弘安七年九月四、五日遊女が舟ども、歌うたひ物かすへなどするもおかし

もの‐かぞえ ‥かぞへ【物数】

〘名〙 物を数えること。また、その様子勘定計算。物かずえ。
※宇津保(970‐999頃)国譲上「あやしの物かぞえや」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「物数」の意味・読み・例文・類語

もの‐かず【物数】

品物の数。品数。また、数の多いこと。
特に数えたてるに値すること。物の数。「物数にも入らない」
言葉数口数
「―にしていふにはあらねど」〈読・八犬伝・四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「物数」の読み・字形・画数・意味

【物数】ぶつすう

物の理。

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