朝日日本歴史人物事典 「牟田口元学」の解説
牟田口元学
生年:弘化1.12.26(1845.2.2)
明治時代の鉄道経営者。佐賀藩士牟田口利左衛門の長男。戊辰戦争で官軍に従事,明治維新後工部省,文部省,農商務省などに出仕するが,大隈重信の明治14(1881)年の政変に伴って下野する。その後,東京馬車鉄道会社の社長となる。同社は33年に電化して東京電車鉄道と改称,39年には東京電気鉄道,東京市街鉄道と合併して東京鉄道となるが,44年に市営化されるまでその経営に敏腕を振るい,創業期の都市交通の近代化に貢献。播但鉄道,小倉鉄道などの私鉄だけではなく,大正瓦斯や日清生命の経営にも参画した。<参考文献>鉄道省編『日本鉄道史』中・下
(老川慶喜)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報