牟岐(読み)むぎ

日本歴史地名大系 「牟岐」の解説

牟岐
むぎ

現牟岐川の河口部に比定される中世の湊。文安二年(一四四五)の「兵庫北関入船納帳」に「牟木 榑百廿石 三百五十文七月廿八日治部衛門 二郎三郎」「麦井 材木百廿石〆 三百七十文七月十九日三郎兵衛 二郎三郎」などとみえ、牟岐を船籍地とする船舶が兵庫北関に同年一月から一二月にかけて一四回入津している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「牟岐」の意味・わかりやすい解説

牟岐[町] (むぎ)

徳島県南部,太平洋に臨む海部かいふ)郡の町。人口4826(2010)。山地が多く,平地は牟岐川河口のみで,市街地は河口部に発達する。1942年徳島市との間に国鉄(現JR)牟岐線が開通し,73年には海部町まで延長された。漁業中心の町で,沿岸漁業やマグロ,カツオの遠洋漁業の基地であり,水産加工も行われる。エビ,アワビの産も多く,沖合出羽(てば)島,大島の周辺の〈ハエ〉と呼ばれる礁は磯釣りの好適地である。沿岸は室戸阿南海岸国定公園に含まれ,大島と津島は阿波大島海中公園の一部でもある。民俗行事として小正月の左義長,4月3日の浜節供が有名で,また牟岐の盆踊は踊り方や扮装の特異な踊りとして知られる。牟岐八幡神社は1220年(承久2)にこの地の地頭が奈良より勧請したものという。
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動植物名よみかた辞典 普及版 「牟岐」の解説

牟岐 (ムギ)

植物大麦小麦などの総称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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