牛縊本郷村(読み)うしくびりほんごうむら

日本歴史地名大系 「牛縊本郷村」の解説

牛縊本郷村
うしくびりほんごうむら

[現在地名]郡山市中田町牛縊本郷なかたまちうしくびりほんごう

阿武隈高地西側斜面の峡谷に立地。大滝根おおたきね川支流の谷川沿いの狭小な平坦地に集落がある。たんに牛縊村ともいう。永禄四年(一五六一)六月二三日の熊野山新宮年貢帳(仙道田村荘史)に「六段 四百文 うしくび里」、同一一年七月吉日の熊野山新宮年貢帳(青山文書)には「六段 四百文 うしくひり」とみえ、天正一四年(一五八六)一〇月一三日の熊野山新宮年貢帳(同文書)には「六段 四百文 牛縊」とある。戦国期に牛縊五郎右衛門が拠った牛縊館があった。同館は根回り五二〇間・高さ二六間(慶安二年「三春領古城絵図」木目沢家蔵)。文禄三年(一五九四)の蒲生領高目録に牛縊とみえ、高一千八二〇石余。慶長一八年(一六一三)一〇月二六日の大平信栄預ケ状(青山文書)によれば、「牛くひり」村ほかの紀州熊野参詣旦那職が吉田よしだ不動院に預け置かれている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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