デジタル大辞泉 「片糸」の意味・読み・例文・類語 かた‐いと【片糸】 2本の糸をより合わせて1本にするときの、その片方の糸。多く片思い、弱い、はかないの意をこめて使われる。片緒。「河内女かふちめの手染の糸を繰り返し―にあれど絶えむと思へや」〈万・一三一六〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「片糸」の意味・読み・例文・類語 かた‐いと【片糸】 [1] 〘名〙① (二本の細糸を縒(よ)り合わせて一本の糸にするとき)縒り合わせる前の片一方の糸。片縒糸(かたよりいと)。※万葉(8C後)一一・二七九一「片糸もち貫きたる玉の緒を弱み乱れやしなむ人の知るべく」② (「縒(よ)らない糸」であるところから、「よ(寝)らない」意にしゃれて) 眠らないこと。※雑俳・庭すずめ(1764‐72)「夢もむすばず片糸に舞ふ」[2] 語学書。中島広足著。嘉永六年(一八五三)刊。主として「ぬる」と「つる」との用法について解説したもの。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報