精選版 日本国語大辞典 「片時」の意味・読み・例文・類語
かた‐とき【片時】
〘名〙 (「かたどき」とも) 一時(ひととき)の半分。わずかの間。ちょっとの間。へんじ。
※竹取(9C末‐10C初)「物思ひには、かた時になん、老いになりにけりと見ゆ」
※源氏(1001‐14頃)若紫「今はましてかたときのまもおぼつかなかるべし」
※落語・佃祭(1895)〈四代目橘家円喬〉「片時(カタドキ)も貴方様のことは忘れやア致しません」
へん‐じ【片時】
〘名〙 (古くは「へんし」) すこしの間。ちょっとの間。しばし。暫時。かたとき。
※万葉(8C後)五・八一一左詞文「敬奉二徳音一、幸甚幸甚、片時覚、即感二於夢言一慨然不レ得二止黙一、故附二公使一聊以進御耳」
※仮名草子・伊曾保物語(1639頃)上「我にへんしのいとまをたべ」 〔江総‐閨怨篇〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報