片影(読み)へんえい

精選版 日本国語大辞典 「片影」の意味・読み・例文・類語

へん‐えい【片影】

〘名〙
① わずかなかげ。わずかに見えた、物の姿。
※本朝無題詩(1162‐64頃)三・八月十五夜翫月〈藤原茂明〉「倩憶佗時携片影、豈如今夜賞余光」 〔梁簡文帝‐倡楼怨節詩〕
② 人の実体性格などで、ふだんは見えにくい一面
※欧米印象記(1910)〈中村春雨〉紐育雑記「無政府的共産主義実行の卒先者たる片影(ヘンエイ)を持ってゐる」

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デジタル大辞泉 「片影」の意味・読み・例文・類語

へん‐えい【片影】

わずかに見えた、ものの姿。「水平線上に敵艦片影を認める」
人物の性格などの一面。「故人片影を見る思い」

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普及版 字通 「片影」の読み・字形・画数・意味

【片影】へんえい

孤独な姿。宋・楊万里〔呉敏叔待制侍郎の致仕するを送る〕詩 自られむ、鶴、樊籠(はんろう)(鳥かご)の底(うち) 方(まさ)に羨(うらや)む、冥鴻(めいこう)(大空に翔ぶ鴻雁)に片影きを

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