20世紀日本人名事典 「片山 哲」の解説
片山 哲
カタヤマ テツ
大正・昭和期の政治家,社会運動家,弁護士 首相;日本社会党委員長;民社党最高顧問。
- 生年
- 明治20(1887)年7月28日
- 没年
- 昭和53(1978)年5月30日
- 出生地
- 和歌山県西牟婁郡田辺町(現・田辺市)
- 学歴〔年〕
- 東京帝大法科大学独法科〔明治45年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 勲一等旭日大綬章〔昭和39年〕,藤沢市名誉市民
- 経歴
- 大正2年弁護士開業。キリスト教的社会主義を説いた安部磯雄の社会運動に共鳴、日本労働総同盟、日本農民組合の顧問弁護士として無産運動に力を入れる。この間、7年“1件1円”の大衆法律相談所を開設、9年「中央法律新報」を発行。15年社会民衆党結成の際書記長に就任。昭和5年第2回普通選挙で神奈川2区から衆院議員に当選し、10期。7年社会大衆党書記長となるが、15年軍を批判した斎藤隆夫代議士の除名に反対し、自らも除名となる。戦後、20年11月日本社会党の初代書記長になり、21〜25年委員長。22年連立内閣の首相に就任。経済政策をめぐる左派の突き上げで23年総辞職。28年憲法擁護国民連合を結成し議長。35年民社党結成に合流し最高顧問、憲法擁護新国民会議議長、38年引退。39年護憲アピール十人委員会委員長。40年離党。また31年日中文化交流協会初代会長をつとめるなど日中友好運動にも活躍し、「大衆詩人白楽天」の著書がある。他の著書に「危機突破のため国民に訴う」「民衆の福音」「民主政治の回顧と展望」「女性の法律」など。敬虔なクリスチャンとして知られる。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報