燻銀(読み)いぶしぎん

精選版 日本国語大辞典 「燻銀」の意味・読み・例文・類語

いぶし‐ぎん【燻銀】

〘名〙
① いぶしをかけた銀。表面が濃い灰色になる。
煤煙(1909)〈森田草平〉三二「襟に刺した燻銀の衿留を弄って見せて」
② くすんで渋みのある銀色
暗夜行路(1921‐37)〈志賀直哉〉二「烟が〈略〉燻銀(イブシギン)の海の上を、千切れ千切れになって飛んで行く」
一見地味であるが、実際は力があったり、魅力があったりするもの。「いぶし銀の演技

ふすべ‐ぎん【燻銀】

〘名〙 いぶしをかけて、表面を濃い灰色にした銀。いぶし銀。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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