燕雀(読み)エンジャク

デジタル大辞泉 「燕雀」の意味・読み・例文・類語

えん‐じゃく【××雀】

ツバメとスズメ。また、そのような小鳥
度量の小さい人物。小人物

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精選版 日本国語大辞典 「燕雀」の意味・読み・例文・類語

えん‐じゃく【燕雀】

〘名〙
① ツバメとスズメ。また、そのような小鳥。
菅家文草(900頃)二・元慶三年孟冬八日、大極殿成畢、王公会賀之詩「燕雀先知聖徳包、子来神化莫空抛
史記抄(1477)一五「燕雀は人に馴れ近き者ぢゃほどに」 〔孔叢子‐論勢〕
② (陳渉が、小人物には英雄の志がわからないことを「燕雀安知鴻鵠之志哉」と嘆いたという「史記‐陳渉世家」の故事から) 狭量な人。小人物。
※凌雲集(814)高士吟〈賀陽豊年〉「寄言燕雀徒、寧知鴻鵠路
読本椿説弓張月(1807‐11)拾遺「小ざかしき燕雀(ヱンジャク)の共囀(ともさへづ)り、汝等がしる所にあらず」

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普及版 字通 「燕雀」の読み・字形・画数・意味

【燕雀】えんじやく

小人物にたとえる。〔史記、陳渉世家〕陳少(わか)き時、嘗(かつ)て人と傭す。~悵恨すること久之(しばらく)して曰く、(も)し富貴とならば、相ひるること無(なか)らんと。~曰く、(なんぢ)傭を爲す。何ぞ富貴ならんやと。陳太息して曰く、嗟呼(ああ)、燕雀安(いづく)んぞ鴻(こうこく)の志を知らんやと。

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