燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや(読み)エンジャクイズクンゾコウコクノココロザシヲシランヤ

デジタル大辞泉 の解説

燕雀えんじゃくいずくんぞ鴻鵠こうこくこころざしらんや

《「史記」陳渉世家から》ツバメスズメのような小さな鳥には、オオトリコウノトリのような大きな鳥の志すところは理解できない。小人物には大人物の考えや志がわからない、というたとえ。
[類語]薫蕕くんゆう器を同じゅうせず呑舟どんしゅううお枝流しりゅうおよがず藜羹れいこうを食らう者は大牢たいろうの滋味を知らず

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 の解説

えんじゃく【燕雀】 =安(いずく)んぞ[=何(なん)ぞ]=鴻鵠(こうこく)[=大鵬(たいほう)]の=志(こころざし)[=心(こころ)]を知(し)らんや

(ツバメやスズメのような小さな鳥には、オオトリやコウノトリのような大きな鳥の志はわからないという「史記‐陳渉世家」の語句から) 小人物は大人物の大志をさとることができないということのたとえ。
仮名草子祇園物語(1644頃)下「わきの者わらひければ、燕雀(エンジャク)なんそ鴻鵠(コウコク)の心さしをしらんと申」

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ことわざを知る辞典 の解説

燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや

小人物は大人物の大きな志をさとることができないというたとえ。

[使用例] 「燕雀焉んぞ大鵬の志を知らんやですね」と寒月君が恐れ入ると[夏目漱石吾輩は猫である|1905~06]

[解説] ツバメやスズメのような小さな鳥には、オオトリやコウノトリのような大きな鳥の志はわからないという「史記―陳渉世家」の一節によることば。

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