熱河(読み)ネッカ(英語表記)Re-he; Jê-ho

デジタル大辞泉 「熱河」の意味・読み・例文・類語

ねっか【熱河】

中国河北省都市承徳旧称。また、熱河省のこと。

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精選版 日本国語大辞典 「熱河」の意味・読み・例文・類語

ねっか【熱河】

中国の旧省名。一九二八年モンゴル高原の東端万里長城北側設置省都、承徳。満州国成立後はその一部。人民共和国成立後の五六年に、北部内モンゴル自治区東部遼寧省南部河北省に分割編入された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「熱河」の意味・わかりやすい解説

熱河
ねっか
Re-he; Jê-ho

中国,万里の長城北方チョントー(承徳)特別市を中心とする一帯旧名。古くから満州族モンゴル人漢民族の混住地帯で,満州族が建てたの支配下で積極的に行政区画が推進された。康煕帝熱河避暑山荘承徳避暑山荘)を設け,毎年 5~9月に巡行し,ここで政務をとった。清初に,モンゴル人の自治的組織「旗盟」を設けたが,雍正1(1723)年に直隷省下に熱河庁を設けて熱河総管を置き,乾隆3(1738)年には総管を副都統に改めたが,開発が推進されるとさらに都統に改めた。1913年に従来の制度を大きく改め,熱河特別区域として各省と同格にし,1928年に熱河省に改められた。そののち日本の進出に伴い日本の支配下に入ったが(→満州国),反日勢力も強かった。中華人民共和国成立後の 1956年1月に熱河省は廃止されてホーペイ(河北)省リヤオニン(遼寧)省内モンゴル(蒙古)自治区に分割編入された。

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旺文社世界史事典 三訂版 「熱河」の解説

熱河
ねっか

①中国北東部にあった省
②国民政府時代の熱河省の省都で,現在の承徳 (チヨントー) にあたる
1956年に河北・遼寧 (りようねい) の2省と内モンゴル自治区に編入された。
清の聖祖康熙 (こうき) 帝が18世紀に離宮を建てて避暑地とし,高宗乾隆 (けんりゆう) 帝が拡張した。一時日本が占領し,満州国に編入した。

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改訂新版 世界大百科事典 「熱河」の意味・わかりやすい解説

熱河 (ねっか)
Rè hé

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百科事典マイペディア 「熱河」の意味・わかりやすい解説

熱河【ねっか】

承徳

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世界大百科事典(旧版)内の熱河の言及

【承徳】より

…中国,河北省北東部の都市。旧称は熱河。灤河(らんが)上流の武烈河に沿い,付近から温泉が出るのでこの河を熱河といったのが地名のもとである。…

※「熱河」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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