熊廷弼(読み)ゆうていひつ(英語表記)Xiong Ting-bi; Hsiung T`ing-pi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「熊廷弼」の意味・わかりやすい解説

熊廷弼
ゆうていひつ
Xiong Ting-bi; Hsiung T`ing-pi

[生]隆慶3(1569)
[没]天啓5(1625)
中国,明末の武将。江夏 (湖北省) の人。字は飛白。号は芝崗。万暦 26 (1598) 年の進士。同 36年遼東を巡按して,ヌルハチ (奴児哈赤)権勢,満州の興起警告を発した。同 47年彼の警告どおり,サルフの戦いで大敗した楊鎬に代って遼東経略となった。よく防衛に努めたが,剛強な性質のため弾劾されて退き,清軍 (後金軍) が遼陽を陥れると再び起用された。しかし広寧巡撫王化貞に反対され,対策を講じえないうちに,清軍の攻撃で広寧も陥り,敗戦の責任を問われて逮捕され,処刑された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android